HOUSE
自然の移ろいを感じるコートハウス住宅
日時計の家
2021.02
- 所在地沖縄県南風原町
- 階数地上1階
- 床面積116.59㎡
CONCEPTコンセプト
敷地は沖縄県南風原町。前面道路は1日を通して交通量が多く少し騒がしさを感じる住宅地である。施主からは騒がしさを軽減し、プライバシーを守り家族が安心して暮らせる平屋が要望であった。ただ、要望する家の面積と建ぺい率が拮抗しており、それをどう解決するかが課題となった。そして近くには保育所や南風原間切番所跡のフクギ郡など文化的な側面があり、そうした場所に長く馴染んでいくような住宅にしたいと感じる場所であった。
まず要望の室内面積を確保し平屋にするため、外壁ラインを敷地境界から平行移動させることで外壁を確定させ、面積を確保した。敷地形状が多角形であるので建物外形も敷地形状に相似な多角形のボリュームとなった。設計が意図してかたちをつくるのではなく、面積最大化を目標とすることで奇抜さを消し、周囲と馴染む外観となったと思う。外形の基本が決まった後、周囲の喧騒を遮りつつ自然を取り込もうと道路に面する外壁は極力閉じ、プランの中央に中庭を据えた。諸室は中庭を中心として配置し、回廊型でひとつなぎのドーナツ状で1ルームのようなプランができた。各部屋からは常に中庭を意識することで、家族間もまたお互いの存在を感じる住宅となった。中庭はただの外部ではなく、各部屋から連続する空間の一部であり、風や光を調整し取り入れることができる。住まい手が自然の移ろいを感じながら安心して暮らせる沖縄らしい内外一体の空間となった。周囲と馴染み、家族の生活を刻む住宅であってほしいと思い〈日時計の家〉と名付けた。
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PHOTO GALLERY
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